――‥『琴音~、帰るぞ』


俺は琴音の手を引いた。


白くて小さな手‥

昔から変わってない。


『うんっ!』

琴音は嬉しそうな笑顔で俺の手をぎゅっとした。


『あ、大名寺。明日までにあの書類、お願いできるかな?』


後ろから話しかけてきたのは計算係の栗原。


‥あの書類、、?

あぁ!!


『えっと、体育祭についての用紙?』


『そうそう!』


‥やっべぇ~、

教室に忘れてきた‥


『琴音、悪い!忘れ物したから、下駄箱んとこで待っててくれるか??』


そう言うと、琴音はうんっ!と笑って階段をおりて言った。


―――‥この時に危険を察知しなくてはいけなかったんだ‥、、


俺が一番‥悪かった。。