『‥いつからだ?』 パパは咳払いをしながら聞いた。 『ずっと物心ついた時から、お互い両想いだったんだ。けど初めて気持ちを確かめたのは、今年の春。』 『‥‥そうか』 パパは少しうつむいてから次の言葉を発した。 『ハッキリ言えば、このままでは大名寺家は危機に落ちる。お前たち兄妹が愛し合っていたなんて世間に知られたら、大名寺グループの恥だ』 旬樹もあたしもうつむいた‥ 旬樹と一緒にいたいのに‥