「雄一。」


「えっ?」


俺は、急に柚から呼ばれたから吃驚した。


「ななくんは、いとこなんだからね。」


柚は、念を押すように言った。


「わかってるよ....」


それしか言えなかった。


「柚希、わかってないな。
俺が男な時点でダメなんだよ。
なっ!
雄一くん」


七緒くんは、柚に呆れながら言った。


「そうなんすよ。
柚に近づく男が許せないんですよ。」


それをきっかけに俺は、七緒くんに話しかけはじめた。


「柚は、手強いからガンバんなよ。」


「はい。
柚以外はいらないんで捨てられないようにがんばります。」


本音だ。


「雄一くんが捨てる事があっても柚は、君を捨てないよ。」


俺は、七緒くんが言うことが信じられなかった。


「そんなこと....」


「柚とは、1ヶ月以上は、続いてるんだろ?」


「はい。そうですけど....」


まだまだ、それでも俺と柚のつきあいは浅い。


「柚は、めんどくさくなったら、すぐ別れたりするからさ。」


俺は、七緒くんの言葉に少し自信が持てた。