「ななくん。
それで....」


柚は、七緒くんに聞いた。


「柚希が考えてるように逃げたんだよ。」


「それは、わかるけどなにから?」


「柚希は、女に生まれたから関係なくてよかったな。」


俺と佐々木は、なんの話をしているか理解できなかった。


しかも、空気が重すぎる。


「跡継ぎだよ。」


「なんとなくわかるけど.....なんで、ななくんなの?」


柚の家って、そんな家なん?


「俺もさ。
不思議だった。
けどさ。最近、はっきりした理由がわかったんだ。」


2人にしかわからない会話は、俺と佐々木を残して進んでいった。


七緒くんは、柚に右肩に火傷のような痣を見せていた。


「痣?」


「これのせい。
代々跡継ぎには、この痣が必要なんだってさ。
それだけだよ。」


柚は、なんか考え込むし。


そして、何かを思い出したようだ。


「その痣って、ななくんだけじゃないよね。」


「はっ?」


七緒くんは、すごい吃驚していた。