その言葉に。

「上等!」

藤田の足元が爆ぜた。

そう見紛うほどの勢いで、藤田は突進してきたのだ。

速度も、力感も、鋭さも。

先程までの比ではない。

咄嗟に体をよじる四郎。

だがその回避すらも間に合わず。

「!!!!!!」

藤田の平刺突が、四郎の右肩を貫いた!

一瞬身をよじった分、心の臓を貫通される事だけは避けられた。

しかし深手だ。

刀は鍔元まで完全に突き刺さる。

「……」

藤田は刀の柄を握り締めた。

この程度では終わらない。

突き刺したまま、刀を横薙ぎに変換させる。

幕末の戦いならば、相手が完全に息絶えるまで剣を下ろしはしない。

このまま四郎の体を真っ二つにしようとする。

しかし。