四郎の脇を通り過ぎていった藤田は向き直る。

「三割で早くも手も足も出せんか?期待外れだな…もう少し楽しませて見せろ」

そう言って見せるのは、再び平刺突の構え。

その構えから、間髪入れずに突進!

「っ…!」

四郎は目を見開いた。

臆すれば思う壺だ。

恐れる事はない。

如何に新撰組とて、同じ人間。

倒せぬ筈はない。

藤田の突進をギリギリまで引きつけ。

「!!」

四郎は彼の刀を最小限の動きで回避、同時に藤田の左手を掴み、その突進力を利用して一本背負いを繰り出す!