「どうして、ここにいるんですか?」 白い息は冬を感じさせる。 男の子はにこっと微笑んで、 「あいにきた」 と、素っ気なく言ったんだ。 「誰に?」 私は離れていく男の子の腕を掴んだ。 がっしりした、でもどこか懐かしい腕。