アサミが辞めて、すぐのことだった。
あの日、腹を割って話したキャスト。
“愛ちゃん”
そう、店長とキスをしていた、あの子。
自然と話すようになっていた。
「ちょっと!!美優ちゃん…」
「ん?どした?」
「掲示板…見てみて?」
「何でよ。どーせ荒れてんでしょー?ヤダ。」
「ユッキーとのこと、書いてあるよ…?」
「…は?またデマっしょ。いいよ気分悪くなるし。」
その場では、出来るだけ普通に振る舞った。
だって、どうしてユッキーとの関係が…って感じだし。
愛ちゃんには、話してもいいかもしれない。
同じ境遇にいるから、きっと良き理解者になってくれるだろう。
でも……
やっぱり簡単にはもう、人を信用することはできなくて。
どうしても、無くしたくないモノだからこそ…