「?…彩華、どうしたの?そんな険しい顔して。」
「え?険しい!?…なにが!?」
「………顔だよ。どうかしたの?最近の彩華おかしいよ?」
瑛梨は私の事をいつも気にかけてくれる。確かに…最近はその事のせいで瑛梨や章太にまで心配させている感じがする。
もう学校では尚哉の事、考えない方がいいかも…。今年は3年生でも受験生でもあるし、余計な事は必要ないよね。…それに、尚哉にもそういう風に言っておけば大丈夫でしょ…。
「ねぇ、章太。」
「んぁ?」
「…帰り、一緒に帰んない?」
「………いいけど、尚哉は?」
「部活あるから。」
「ふぅん。了ー解!!」
…本当はそんな理由なんかじゃない。私は今日、章太に………
…―キーンコーンカーンコーン…
1日の最後のチャイムが鳴り終えた瞬間に、私の足は直ぐに章太に向いた。
「章ー太!!行こっ!」
「おうっ。」
章太はダウンジャケットをはおり、帰る気満々だった。…きちんと告白できるか、心配だった。