雪が降って、積もって、溶けて…
あっという間に桜が校庭に咲き誇った。
私-彩華-は、今年で中学三年生。
受験生と言えば受験生には違いない。
でも、冬って言ったら…やっぱ、恋の季節っぽいって思うのは…私だけ?
ま、恋に季節は関係ないから。
…―♪~♪♪~♪~♪
朝になり、いつものように携帯のメール受信音が部屋中に響きわたる。
「…う~ん。またアイツ?」
迷惑そうに携帯のディスプレイを見る私。
朝にメールがくるのはいつものこと。
メールの内容はいつも同じ…。

尚哉
Re:おはよー☆
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今日は迎えに行く?
それとも、俺とチューする?(笑)

-尚哉-…私の現在彼氏。
いっつも朝からメールや電話してくる年下の彼氏。
はっきり言って、ウザい!!嫌いじゃないけど…ウザいって思う!!
私は尚哉に告白されて付き合っただけ。
でも、そんなOKの仕方は自分の気持ちに曖昧だってのは、最初から知ってた…。
「行ってきまーす。」
いつものように朝7:30に家を出て学校に向かう。
学校には15分で着く。
「彩華ー!おはよー!!」
「あ、おはよー!」
学校に来て一番最初に聞く声は、いつも親友-瑛梨-の声。
授業中以外はほとんどいつも一緒。
「おはよー。」
「あ、章太じゃん。おはよー!」
-章太-…私が今心を寄せている人。3年間ずっと同じクラスで、男子の中で一番仲の良い友達。…確かに、彼氏がいるのに他の男に惹かれるなんて簡単に許される事じゃないっていうのは最初から知ってた。
章太とは2回付き合ったことがある。1年生の時と、2年生の時…。でも今は、お互いに気まずい関係であることには変わりない。