キーンコーンカーンコーン
いつもの放課後、うちは北谷クンに呼び止められないように早々と支度をし、帰ろうとした。
すると、ユウが話しかけてきた。
「ねね、話しあんだけど良い???」
ユウは真面目な顔だった。
断るわけにはいかない。
「なぁに????」
返事をすると、ユウがおどおどしだした。
優子「あっ、あの…、あの・・・さぁ…?
リナさ、テニス部止めたじゃん?」
うちは途中途中『うん。』と相づちをいれた。
「あのさ、美術部に入らない???
あたしはさ、剣道部だから関係ないけど、
あのっ…、その、タッキーが…、
部員少なくて困ってるって言ってたから…さぁ…。」

タッキー~村井(むらい)龍樹(たつき)~クン…、あの頭いい人。
ユウが続ける。
「あのリョウとは幼なじみでしょ?
で、リョウの親同士が幼なじみなのが、
リョウとタッキーらしくて、
で、タッキーと仲良くなって・・・。」

リョウ~沖田(おきた)良祐(りょうすけ)~
あんな馬鹿にあんな天才君が幼なじみだったなんて・・・。
「俺がどうかした?」
「ぅわっ!!」
いつの間にか、タッキークンがうち等の後ろに居た。
「あのっ…その…。」
優子がうじうじしてる。
親友の…幼なじみが困ってるんだもん!
ここは見学だけでも。
「タッキークン!
今日、美術部に見学しに言ってもいいですか???」
タッキークンが微笑んだ。
うちが思うにユウは…。
タッキークンのコト…。
うちは、ユウの方を見た。

BINGO!

ユウの顔はトマトみたいに真っ赤だった。

龍樹「リョウ!部活行くぞ。」
おう!とリョウが返事をする。
相変わらずの女ったらし。
女子に囲まれてて、姿が見えない。
ってゆーか、
沙里奈「リョウも美術部なの!?」