物心ついたころには孤児院にいた

子供ながらに分かっていた

自分は捨てられたのだと

自分は望まれて生まれてきたのではないのだと

孤児院での生活はいつも一人

他の奴らと交わるのがいやだった

笑い声も遊ぶ声も全てが耳障りだった

でもきっとどこかで求めていた

こんな僕を心から愛してくれる人を

人とは交わらない

そう決めた僕は

僕ではなかったのだろうか?

そう決めた僕は僕

だけど僕ではなかった