「あの~…」

私は達哉に話し掛けた。

「なんですか?」

…なんだこいつ。

「ここの問題分からないんだけど…
教えてくれない?」

分からないわけがない。

まあ…これがうちの作戦?

達哉は、即答した。

「無理。」

「は?」

「お前、勉強できるから、学校来てないんだろ? だったら、分かるはず。
教える必要がない。」

カッチーン……

何こいつ。誰に向かって口きいてんの!

そのまま、達哉は真面目に授業を受けた。