私たちは、病院を抜け出した。

車いすは、難しかった。

砂で止まってしまって……

でも、2人一緒で楽しかった。

「はい。達哉!」

「え?」

「MaryXmas & happybirthday」

達哉…今日は、クリスマスイブと誕生日だよ。

「ありがとう。」

達哉は、ゆっくりリボンを外した。

「指輪?」

「うん。普通…男から女でしょ?でも…あげたくて……」

「なんか、彫ってある。」

「ああ…今読んじゃダメ!」

「ええ~…」

「まだ……」

「分かったよ。」

達哉は、私の頭をクシャクシャにした。

達哉と過ごす一瞬、一瞬が

大切――――――