「奈美…?」

「んあ?」

「大丈夫……?」

「なにが?」

「昨日、お母さんのお葬式だったんだろ?」

そう、昨日おかあさんのお葬式が終わったところ。

まだ、お母さんが死んだという現実が信じられない。

元々、一緒にいること少なかったし…

あまり実感がない。

「達哉。」

「なに?」

「海…行きたい。」

「え?」

非常識なのは分かってる。

病人を海に連れて行くなんて……

バカだよ。

でも、最後の思い出……

達哉と海に行きたい。

「いいよ。」