手術の日当日。

案の定、お母さんは嫌がっていた。

「死ぬかも知れない手術なんかやらないよ!」

「お母さん!」

聞くはずがない。

私のことなんて知らないから―――――

「優子さん。あなたの脳は、使えません。ちゃんとしたものに戻すんです。」

看護師さんがそう言った。

「助かるのか?」

「きっと……」

お母さんは、少し安心したように手術室に入って行った。

お母さん。

頑張って。