「達哉に会う気ある?」

「会ってもいいの?」

「うん。達哉は、会うつもりないみたいだけど…」

「じゃあ…いいよ。」

「どうして!達哉は…我慢してるだけだよ。どうして…愛し合ってるのに…好きなのに離れるんだよ。」

勝己が、静かに涙を流した。

「お前らは!まだ…いるからいいじゃんか!まだ…この世にいるから…。俺なんていないんだぞ。 もう…この世にはいない。 どんなに望んでも…由梨は帰ってこない。」

「由梨?」

「2年前に死んだ…俺の彼女。」

この人…愛する人を亡くしたんだ。

私は……

まだ、無くしていない。

「いなくなってしまうかもしれない…でもさ…いる間は、一緒にいろよ。いなくなったあと、後悔するぞ。」

勝己が言ってることは、正しい。

私は、達哉に会わなきゃいけない。

「やっぱり、会いたい。」