……

少し先に、凶悪な笑みを浮かべた白兎

茨に引きずられながら、僕は―



無様な格好で


対峙して、


無数の茨に飲まれながら…言い放った。




「僕を連れていけっ…!僕が…お前の望む“アリス”になってやる!!」


「……そうかい…?」



そして

大量の茨に引っ張られ

僕は白兎の前で、宙に浮かされた



…アリスに、わざと見せつけるように。




…まるで、なにかの生け贄みたいだけど


きみのためなら、構わない…。




…ね、アリス…

こんな辛いもの…見なくてもいいよ


早く…お帰りよ。




でも、ただ…


…まだ間に合うなら…


叶うなら…―