きみへと笑った

その僕への不安が、少しでもなくなりますように―。




「―あああああぁぁっ!!!」


「やだぁーっ!!もう、やめてよっっ……!!」



耳の近くで

アリスの泣き声がしてる

聞きたくなかったな…



泣かせて、ごめん…

これから先もきみは…泣くんだろう…。





―雄叫びをあげながら、


僕はアリスの茨を引き千切った。



手のひらの痛みも


体の中に残った棘さえ


気にならなくなっていた。




アリスが叫んでる


大丈夫さ…



僕はどこにもいかないよ。





…僕はアリスから剥がした茨を、



自分の体に巻きつけた。