暗い暗い、暗い場所
立ち入ってはいけないって言われそうな場所。
「う……い、たい…。」
僕が目を覚ましたきっかけは、
どうやら痛みのせいみたいだった。
腕や足を見ると、幾本もの茨が巻き付いていた
背は硬いもの―たぶん樹かなにかに預けた格好で、
僕は一人で森の中にいるらしかった。
「アリス…?」
呼んでも、返事はない。
側にはいないみたいだ
どうして?
ここはあの樹の下じゃないの?
「アリス…探さないと。」
僕は腕と足の茨を睨んだ
簡単には取れそうもない、
即ち、僕の体に食い込んでいる茨を。
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