「っはぁ…はぁっ……っ……!」
苦しい呼吸
茨に追われ、
森の中を延々と逃げ続ける。
「っ……あ…っ…!」
「アリス!」
わたしの足首に痛みが走った
見れば、一本の茨…
既に体がボロボロだったわたしは―
「つーかまえた……“アリス”…!」
「いやぁっ!!」
強い力で
引き戻される。
スルッと
繋いでいた手が
茨に引っ張られて離れた。
…嫌だ
もう離れたくない…
また嫌な予感がした…
この夢にきた時と同じ、
……巨大な闇のような不安。
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