暗闇の中の白

大きく、それだけが“確か”に見える。


あれからずっと

歩き、駆け足になり、ついには走った僕は

アリスのいる場所への出口に近付いていた。



「っはぁ…はぁ……アリス、待ってて…。」



立ち止まろうとも

呼吸が整わないくらいの距離を、進んできた。



遠くへいってしまったアリス


後で会ったら言うんだ、


もう、絶対に離れないよって。




手を放してしまったのが、どっちかなんて話さないでさ

これから、ずっと繋いでられる方法を

探そう?



「…会ったら、言うから…気付いた、こと…。」