僕は真摯な目で見つめてくる黒猫を、
ただ見返していた。
睨むように、
鋭く。
「なんで睨むの?“全て”が“真実”さ。」
「―違う、違う違う違う。」
僕は否定の言葉を連呼する
黒猫の言葉が、なぜだか頭の中を浸蝕してくる
―アリスは消えた―
「違うっっっ!」
頭を抱えて叫ぶ
振り払う。
「“本当”に?アリスはまだこの世界にいるのかな?」
からかうような、
僕の思考を疑うような黒猫の言葉が
頭にこだまする。
でも、“した”んだ
たしかに、
僕らは―。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…