「ありがと」

小さくお礼を言うと静かに席についた。
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放課後

使用禁止になっている屋上へ向かう。

ピリリリリリリ

ピリリリリリリ…


突然携帯の着信音が鳴り出した。

「もしもし千華?どうしたの…」

「メグ!お願い!助けて!今西倉…プツッツーツーツー」

「千華ッ!?千華!??」

いまいち状況が理解できなかった。

「西倉…西倉庫ッ!」

その場所が明確に分かったわけではないが今はそんなことを考えている暇はない。


西倉庫に向かう。

「千華…」

必死になって走った。


ピリリリリリリ
ピリリリリリリー…

「…誰?」

非通知だった。

「…ハァ もしもし?」

走っていたため息切れしていた。