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「ここはどこなの…?」


美春は潮風が気持のいい綺麗な砂浜にいた。

「たしかにここはなんだかすごく綺麗な場所だけど私が行きたいのは世橋(セハシ)中学なのよ!」


キョロキョロとあたりを見回しても誰もいない。

「もう!誰かいないの!?」
美春が叫ぶとどこからともなく声がした。

ふりむくとそこには釣竿を持った青年がいた。

「誰?」


初めて見る人ね。地元の子かしら?

美春が首をかしげているといきなり相手が叫んだ。

「お前!天風のじぃさん家の奴だろ!?」

美春は母の療養のために空気のいい ここ潮波町に来たのだった。

母のいる病院は美春のおじいちゃんの友人が営む所だった。


「そっかぁ、美春って言うんだ。俺は夏目陸谷だ!家は病院をやってる。そしてその跡取り(予定)が俺だ!」

「そうなんですか。ではまたよろしくお願いしますね」


美春はさらりと陸谷の言葉をききながした。


しかし次の言葉を聞いた瞬間美春は声をあげて驚いた。



「そんで、俺はおまえの婚約者」














「………っ…!!!なんですって!?!?」