バタン

ドアを閉めて、リビングに向かおうとしたら陽が立ってた。

「のんた…」

「陽…」

「ごめん聞いちゃった…」

「お前の学校には頼らないよ」

「のんた…」

「お前と比較されるとかゴメンだから」

「………………」

「それはお前も一緒だろ」

「うん…」

「まっ、スポーツ科は出ないと思うけど」

「へー…」

「陽、暖、ご飯どうする?」

「いらない」

「私は買ってきた」

「そう…ならお母さんは会社に戻るわね」

「……………」

「ママ、これおにぎり」

「ありがとう」

母さんは陽の作ったおにぎりを鞄に詰めて仕事に向かった。

「…寝よ」

「おやすみ…」