俺もアヤも普通高へ行く予定だった。

そうしておけば何も変わることはなかったのに・・・。

なぜか俺たちは・・・別々の高校へ行くことになった。



俺たちは中学の卒業の日以来の再会だった。

あの日。


俺はきっと最後の会話だともうと悲しくて、あいつとは一言も話すことはなかった。




帰り際に2人の子に「第2ボタン下さい」と言われた。


すでにちぎっていた第二ボタンを見つめた。

これはアヤのためにちぎった。

それなのに・・・
いっそのことこの子に渡して、楽になってしまおうか迷っていた。

俺は怖かった。

アヤと離れるのが。

アヤがいなくても、大丈夫だと思っていた。





俺は走り出した・・・

アヤ・・・・

アヤ・・・・

アヤ・・・・


アヤは教室で友達と話していた。

学校でアヤと俺だけ別の高校へ行く。

だから「さみしくなるね」とか話していた。


「アヤ・・・・」
「おうwケイジw」
「これ・・・」

「?」


帰ってしまった。


さよならも言えずに・・・。

それからというものは会うこともなければ、連絡することはなかった。


電話しようと思えばいくらだって出来たはずなのに。


声を聞くと会いたくなるから。