アケちゃんに体
洗ってもらってる間

アケちゃんは
ゆっくり話し出した。


「舞香ちゃんは
ママのことすき?」

「…だいすき」

「…パパは?」

「…きらい」

「そっか、
アケちゃんはね
舞香ちゃんのママ
だーいすきなの!
だからね、
幸せでいて欲しいんだ」

「…うん」

「ママは舞香ちゃんを
すっごくすっごく
大事にしてるから、
だからママのそばに
ずっとずーっと
いてあげてね?」

「………うん」


「これからはいっぱい
ママたちと楽しい思い出
作っていこーね!」

「…うん」

それからの話にも
子供ながら精一杯の
作り笑顔で相槌をうった


アケちゃんに
悪気はないんだろうけど


別に今まで
幸せじゃなかった
わけじゃない。