確かに父は
今思い返しても
とても怖い人だった。

でも休みには
動物園に行って、
遊園地に行って、
プールに行って……

暴力さえなければ
すっごくすっごく
良い父親だった


無精髭をほっぺに
擦り付けられたり

高い高いも
抱っこも
すきだった



でもやっぱり父の暴力は
私にトラウマを
植え付けた。

今でも
いきなり後ろに
立たれたり、
手を振りかざされると
怯えるし、
酷いときは過呼吸になる



小さい頃はただ
父と離れる安心感からか
笑顔でいることは
確かに増えたが、
父といたときも
あれはあれでじゅうぶん
幸せだったんだよ。



でも父よりお母さんが
特別で大事で
離れたくなかった。




私の選択は
間違えてない。