すぐに男子バレーの決勝が始まった。
井上君がチームの皆をコート中央に集め、円陣を組む。
相手は一年生。
何気なく相手のチームを見る。
刹那、時が止まる。
あの人が、いた。
「ねっ…ねえアキちゃん!向こうのあの背の高い男の子!名前読める?」
体操着の左胸には名前が刺繍されている。
この時ばかりは自分の視力を恨んだ。
「んー…と、水…?あ、水無月だ。あの子がどうしたの?」
まだ確信は出来ない。
私はアキちゃんに、眼鏡取ってくる、と言って更衣室に向かった。
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