あの日から…
私と馨君の間には、大きな壁が出来た。
家の中ではいつも暗い表情。
今までの笑顔や明るい声は、消えていった―…
―ある日
呼鈴が鳴って出て見ると…
そこには見覚えのある女の子。
「えっと…どちら様ですか…」
「……フンッ!!」
無視っ!!??
「誰だよ…」
あっ…。
中から不機嫌そうな顔した、馨君が出て来た瞬間―
「あっ!!馨〜♪」
「詩帆っ…なんで居るんだよ!?」
「だってぇ〜会いたかったんだもん♪」
し…ほ………あっ!!!
初めて会った時の彼女!!
「出て行け」
「やだぁ〜」
「俺はこれからすることがあんだよ」
「すること??
……この女を抱くの??」
私睨まれてる…
「するわけねぇーじゃん……勉強すんの」
「うそっ!?
なんで真面目ちゃんになってるの!?そんなの馨じゃないぃ〜!!!」