「君の犬にならなくたって、生徒会長として色々尽くしてやるから‥それだけは、やめろ」
な?と付け加えて、ポン、と小さな子を宥めるように栖栗の小さな頭に手を置く。
英とて、なるべく優しく、そして正論を言ったつもりだ。
正常な頭を持つ一般の人間ならば、そう言えば普通は引き下がる筈なのだが。
「生徒会長としてじゃだめなの!そうじゃなくて‥っ私のものになって、私のために頑張ってくれなくちゃダメなのよ!」
栖栗はヒステリックに叫ぶと、バシッと音を立てて、頭上にある英の手を叩いた。
「つっ‥」
英は、手の甲に走るピリッとした痛みに眉を顰め、目の前の彼女を見つめた。