一時間目は社会。高校の社会は意味がわからん。ていうか全部わからん。
オレはぼーっとしながら黒板をみていた。

雫は隣でノートを書いていた。コイツは頭いいし、なんでもできるからすごい。
真面目だけどちょっと抜けてる気がする。

そんなことを考えていると、右肩に少し重みがかかった。その肩を見てみると、雫が寝息をたてながら寝ていた。

渚 「可愛いよなー」

ヤバい!思わず口にだしてしまった。オレは周りを見てみたが誰も気付いていない。

危なかったと思いながらも雫に目を戻し、頭を撫でた。撫でた手をどけると雫、は幸せそうに微笑みながら寝ていた。
オレもつられて笑った。

キーンコーンカーンコーン

授業終わりのチャイムが鳴ると、雫はビックリしながら飛び起きた。

雫 「あれ?私寝ちゃった!?」

渚 「うん。可愛い顔して寝てたよ」

雫の顔は真っ赤になり

雫 「えっと…ご、ごめんね。寝ちゃって」

渚 「なに謝ってんの?」

雫 「だって、渚の肩で寝ちゃって重かっただろうし、せっかく教科書かしてくれたのに寝ちゃってたから…」

ったく。こいつは小さいことばっか気にするよな。まぁそこもいいとこだけど。

渚 「ばーか。気にすんなって!」

と、また頭を撫でてやった。
雫はえへへと言いながら笑っていた。