オレは夢を見た…。

凜が出てくる夢。

このまま覚めなくていいと思った。
だけど、オレの思い描いていた夢とは違った。

凜のお説教だ。

オレはおもしろおかしくて、夢の中でも笑った。でも、説教の内容も予想外だった。

凜 「渚ッ、アンタまだ約束とか言ってんの!?そんなのいいから、目の前の女の子大事にしなさいよ!」

雫のことだよな。

渚 「簡単に言うなよ…。オレはまだ凜のことを…」

凜 「うるさいうるさーい。好きなのに強がってんじゃないの!」

凜はオレの言葉を遮った。
好きなのに…か。オレは凜のことが好きなのにな。

そんなことを考えていると凜がとても真剣な顔をした。

凜 「雫ちゃん…幸せにしてやんなさいよ。あたしはもう十分幸せだったよ…」

そう言ってなにも見えなくなった。

オレは目が覚めた。

夢のことははっきりと覚えている。

大事にしなさいよ…か。できるかな?

オレは右腕に違和感を感じた。

雫が腕に抱きついて寝ていた。

別に何も感じなかったが雫の笑っている寝顔をみて、昨日の不安や恐怖がなくなった。


凜…オレ頑張るよ。

そう誓い、雫を起こした。