「たいした事出来ないんだけど…」

家に入ると
テーブルにはたくさんの料理があった

あたしは正直違和感を感じた

3人でクリスマスを?

十の顔を見た

十はあたしと目を合わせなかった

「十もうケーキ出来てるんじゃない?貰って来て」

「え…あぁ…
ミキちょっとケーキ取ってくっから先食べてて」

十は急いで出て行った

「すごいですねお料理…」
「ミキちゃんの口に合うかなぁ」

「そんな!どれも美味しそうです!」

少し大袈裟に言った

「ごめんね…十と2人で過ごしたかったでしょう?」
「いえ…」

今顔に出たかな…

「あの子わたしに気を使ってるのよ…」

「え?」

「わたしの足ね事故なの」
「…」

「十が小学生の時サッカーの試合に遅れて…わたしとわたしの彼氏がたまたま送って行く事になってね」

「わたしは下半身不随」

「彼は即死」

「…」

「自分が遅れなきゃって…」

あたしは何も言えなかった…

「ミキちゃん十と付き合っているの?」