向坂さんは案内もしてないのに、リビングにいた。



そこに一輝が美憂を抱いて来た。



『華小沢たち来たのか?』


一輝が向坂さんを見て、『華誰? 』



私が答えようとすると美憂が向坂さんを見て、



目が輝いたのがわかる。



美憂が向坂さんに抱っこをねだる。



向坂さんはニコリと笑い一輝から美憂を受け取った。


一輝は苦笑い。



『可愛いね、名前なんて言うの? 』



「美憂だよ。」



そう答えたのは夕顔だった。



みんながリビングに立ったままだったので、



「兎に角みんな座って飲み物用意するから。」



私が飲み物を用意してると、『華アイツは誰?なんでいるの?』



一輝私だって分かんないんだよ。



「あの人向坂さんって言って、彩夏が実習に行ってるイマージュの店長さん。


たけどなんて来たのか分からない?


もしかしたら彼彩夏が好きなのかも。」



え、って驚いた顔をする一輝。



そうなんだよ。



啓太と彩夏は仲直りしてうまくいったはずなのに、



何で向坂さんがいるのだろう?