しぃちゃんの泣き声は、次第に大声に変わり、喚き声に変わり、怒鳴り声に変わった。


「バカ野郎!相手の女の子の気持ち考えた事あんのか!」


男の人は辺りに気を遣いながら、恰好いい男が、キョロキョロとして口元に指を立て、「シ〜ッ!恥ずかしいから静かにしてくれよ」と今にも泣きそうな顔をしていた。


それからしぃちゃんは言いたい放題騒いだら、相手の男の人をバコンと一発殴り、涙も拭わずにその場を一人後にした。


壮絶な現場を目の当たりにした私達は、少しの間くちを開く事も出来ないでいた。