そんな事を一人で思っていると、不意に携帯が流行の曲を大音量で奏で、客からのメールの受信を伝える。 少し肩に力が入った。 あんな夢を見たせいなのか、余計な事まで考えてしまう。 ちら、と時計に目をやる。そろそろ出ないと間に合わない。私は深い溜め息を漏らし、重い体を持ち上げた。 今日もまた、私は眠らない町"歌舞伎町"で息をする。