「本当は、中絶なんてさせたくないの。でもね。
舞がまだ子供だから。

法律で認められても、まだまだ子供。

それに、長い人生をカズキ君に決めてしまうのもと思ってね。

中絶する事は、とても怖い事なのよ。

今後それをよく、考えてお付き合いとかしてちょうだい。」







かなり、母は言葉を選んで話しているようだ。




私がこれ以上、



今以上に傷つき泣かないように…



「ねぇ…お母さん。」

「何?」


「これが大人だったら、大丈夫だった?」



「もちろんよ」


ためらいもなく、笑顔で答てくれるその言葉に、私はどれだけ救われたのだろうか…