すると、俊也が立ち上がり雄叫びを上げた。

「凪斗が薫子に冗談を言ったぞー!

 進歩だよ!進歩!なぁ、真太郎!」

「うん!薫さんのおかげだー!」

薫子と凪斗は二人を見上げて笑うと

俊也が凪斗の背中を叩いた。

「良かったなぁ、凪斗!

 これからは店でも大丈夫だよな?

 他のパートの人達とも話せるよな?」

「頑張ってみます。

 でも、恵理子さんとは話せるように

 なったんですよ」

その言葉に薫子はドキッ!とした。

恵理子さんと言えば

あれから積極的に凪斗に話しかけ

ボディタッチも激しくなっていた。

服装も薫子の行きつけの店に行き

若者向けの派手な物を身に着けるように

なっている。