二人で居ると、それだけで幸せな気分に

なれて、顔を見ては笑い合っていた。

だけど、だんだん緊張してきて

指先が触れただけで

ドキッ!として身体を動かしたので

凪斗が不思議そうに訊いてきた。

「薫さんって・・・もしかして?」

「もしかして、何?」

「男が苦手とか・・・?」

「何言ってんのよぉ!

 そんな事ある訳ないじゃん!」

薫子は、もの凄く早口で言い返した。

年下の彼氏なんて経験ないし

やっぱり年上だから

私がリードした方がいいのかなぁ。

私からキスすれば疑われない?

でも、なんて言えば自然なんだろう?

考えながら猫を抱きかかえると

唇を舐められた。