尋ねる僕を、彼女が怪訝そうな目で見る。

甘いものはあまり得意ではない。

味ももちろんだが、口の中にじんわりとにじんで、しばらく舌に絡んで離れないあの感じが、どうも好きになれない。

ドロップなら尚更そうだろうな。

想像しかけて、素早く頭から振り払う。


「もったいない、こんなに美味しいのに。ほら」


ふいに彼女が僕の顎を掴んだ。

何、と言う間もなく、彼女の顔が接近。




接触。




ぬめり、とした感触が口の中に広がり、間もなく固形物が押し込まれる。