からんからん、音を立てながら彼女がドロップを取り出す。


「あ、ハッカだ、残念」


そう言いながら、彼女はそのドロップを口に含む。

嫌いなら食べなきゃいいじゃない、と僕が言うと、取り出したものは全部食べるの、と彼女が言う。


「それに、この何が出るかわかんない感じがいーんじゃない。運試しみたいな」


そう言いながら、彼女は昔懐かしいドロップの缶を左右に揺らし、からんからんと音を立てさせた。

というか、どこに売っているのだろう、こんな懐かしいもの。

彼女曰く、まだまだ現役の代物らしいのだが。

僕は古い映画でしか見たことがない。