「ねえ、啓斗。」

「なあ、香奈・・・」


2人同時に喋ってしまった。

なんか可笑しいね。


「あ、啓斗からで良いよ。」

「あーありがと。」


・・・・・・・。

・・・・・・。


啓斗からで良いって言ったのに、なかなか話し出さない。

本当、なんなの????


「啓っ――――」


私が喋ろうとした瞬間、視界が啓斗の顔で埋め尽くされた。

そして唇にあたたかい感触。

――――キス?だよね。


「ちょっいきなりやめてよっ」

「良いじゃん。それより目瞑ってて。」

「え、なんで??」

「良いから。」


私は啓斗に言われた通りに目を瞑った。

本当なんなの――??