「……えっ」
「ちっちゃい手だけど、優奈の手ってあったかいな」
あたしの両手を握ったと思ったら、それを自分の冷たい頬に当ててる!?
「ちょっ、ちょっと、いきなりなにするの?」
「なにするって…赤くなってんだろ?だから、優奈にあっためてもらおうと思って」
「なっ、なによ!それ……」
ケイはときどき…こんなふうにあたしが予測不可能がことをする。
───ドクン…ドクン…
そして、あたしの心拍音を一気にうるさくさせていくんだ。
ケイの頬に触れている手が寒さのせいか…微かに震える。
ううん。寒さのせいだけじゃ…ない。
胸がドキドキで震えているのと同じように…握られている手も震えてるにちがいない。
どんなに平静を装っても、やっぱり隠しきれない…この気持ち。
あたしはケイのことが──・・・