「オメェ…ヒロをどうしたんだよ…?」

今日道場の門番をしていたのは、王子の幼なじみのヒロキ。

身分は違うものの、セイヤにとってヒロキは、腹を割って話せる貴重な存在…親友だ。

お喋りで人懐っこい性格から『軽い奴』と思われがちなヒロキだが、本当は誰よりも友達思いで一途なことをセイヤは知っている。

ヒロキにはサキという、2年以上の付き合いになる彼女もいるのだ。


目の前のアスカ様に、王子は眉をひそめ鋭い視線で問いただした。

なんか…すんげぇ嫌な予感がする。

その予感は次の瞬間、現実のものとなった。