「やだ」
「王子、どうか頼みます。これも国の為ゆえ…」
ここは漢国。
この国は最近、ある噂で持ちきりになっている。
この国を仕切っているセイヤ王子が、ヲトメ国の女王と結婚をするというのだ。
「結婚はしねぇ。絶対だ」
塵一つ無い畳の上で、セイヤ王子は胡坐をかいてそう断言した。
不機嫌な面持ちの彼に少々おどけながらも、ジィヤは説得を続ける。
「しかし王子、このままではこの漢国がヲトメ国に侵略されてしまいます…」
ヲトメ国の女王・アスカ様は、『結婚しなかったら、まぁぢ、許さないからねぇ〜ウチの姉貴達、キレたらまぁぢスゴイよ』と脅してきていたのだ。
ヲトメ国は、権力が頂点に位置する国。
中でも女王・アスカ様は曲者であると、各国では専らの噂だ。
そんなアスカ様の目にとまった…とまってしまった、セイヤ王子。
切れ長の鋭い瞳、筋の通った鼻、薄くて形の良い唇。
男らしい筋肉のついた肉体を包む漆黒の生地に銀がちりばめられた着物が、彼の艶やかさを引き立てている。
そう、彼は世でいう『イケメン』。
さらに王子という地位が仇となり、アスカ様に結婚を申し込まれてしまったのだ。
「王子、どうか頼みます。これも国の為ゆえ…」
ここは漢国。
この国は最近、ある噂で持ちきりになっている。
この国を仕切っているセイヤ王子が、ヲトメ国の女王と結婚をするというのだ。
「結婚はしねぇ。絶対だ」
塵一つ無い畳の上で、セイヤ王子は胡坐をかいてそう断言した。
不機嫌な面持ちの彼に少々おどけながらも、ジィヤは説得を続ける。
「しかし王子、このままではこの漢国がヲトメ国に侵略されてしまいます…」
ヲトメ国の女王・アスカ様は、『結婚しなかったら、まぁぢ、許さないからねぇ〜ウチの姉貴達、キレたらまぁぢスゴイよ』と脅してきていたのだ。
ヲトメ国は、権力が頂点に位置する国。
中でも女王・アスカ様は曲者であると、各国では専らの噂だ。
そんなアスカ様の目にとまった…とまってしまった、セイヤ王子。
切れ長の鋭い瞳、筋の通った鼻、薄くて形の良い唇。
男らしい筋肉のついた肉体を包む漆黒の生地に銀がちりばめられた着物が、彼の艶やかさを引き立てている。
そう、彼は世でいう『イケメン』。
さらに王子という地位が仇となり、アスカ様に結婚を申し込まれてしまったのだ。