―――オンギャーオンギャー――― しばらくすると 元気な産声が室内に響き渡る。 「里菜。よく頑張ったな」 子供達を下へと降ろし まだ息の荒い私の頭を優しく撫でる冬真。 「ハァ…ハァ……産まれたね…」 「はーい。女の子ですよ」 助産師さんが赤ちゃんを連れて来てくれた。 「クス。猿、みたいだな」 「お猿さん〜?」 三人は赤ちゃんにくぎづけになる。 冬也と春菜は珍しいもんね。