三人は私の頭元に立ち
赤ちゃんが生まれて来るのを待った。


「ママ!!頑張ってっ!!」


冬也の声が聞こえる中
私は助産師さんの指示に従う。


「ハァッ…ハァ……痛ぃ…」


「赤ちゃんの頭が見えて来たからね。自然に降りて来てるから、いきんじゃダメよ」


「里菜…もう少しだ。頑張れ」


「ママ!!頑張ってっ!!」


「ママ〜…」


家族に励まされながら
いきみ逃しを必死にして
赤ちゃんの誕生を待った。