「……流石だな」

不思議な街並みを見上げ、ジルが感心した様に小さく呟いた。

目の前には見た事も無い様な建築法で建てられた高層の建物や、輝くクリスタルのアーケードなど、美しい街並みが広がっている。

町の至る所に機械が使われていて、目の前には大きなスクリーンが何かの映像を流していた。

この世界で他のどの国よりも発展している先進国……王都メルキア。

「この道を真っ直ぐ進めば城に着くらしい」

看板を見たジルがそう言って一際大きな道を指差した。

その道の果てに微かに城の形が見て取れる。

「よし!!行こう!!」

テンションも上がりそう声を上げると、三人で街を物色しながら城へと向かって行った。